ミツバチの天敵としてアジアだけに生息するオオスズメバチがいるが、アジアで進化したトウヨウミツバチはオオスズメバチへの対抗手段を獲得した。巣の中に侵入したスズメバチを大勢のミツバチが取り囲み蜂球(ほうきゅう)とよばれる塊をつくり、蜂球の中で約20分間の間に48℃前後の熱を発生させる。取り囲まれたスズメバチは上限致死温度が44?46℃であるために耐えられずに死んでしまうが、ミツバチは上限致死温度が48?50℃であるため死ぬことはない。布団蒸しと喩えられる。玉川大学の小野正人教授の研究グループにより発見された。
またスズメバチへの対抗手段を持っていないと思われているセイヨウミツバチも大群でスズメバチの腹の周りを圧迫して呼吸を不可能にし、約1時間かけてスズメバチを窒息死させるという対抗手段を持っている。これをasphyxia-balling(窒息スクラム)と呼ぶ。なおセイヨウミツバチは上限致死温度がトウヨウミツバチよりも低いため、蜂球による方法でスズメバチに対抗することはできない。
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古くから使われていたニホンミツバチに比べより多くの蜜を採集するセイヨウミツバチが1877年に導入された。セイヨウミツバチは繁殖力も旺盛なことから野生化しニホンミツバチを駆逐してしまうのではないかと言われ、実際に北米では養蜂のために導入した後、野生化している。しかし日本では天敵オオスズメバチの存在があり、オオスズメバチのいない地域で進化したセイヨウミツバチはトウヨウミツバチのように蜂球による攻撃という対抗手段を獲得していないため現在まで一部の地域を除いて野生化は確認されていない(オオスズメバチが生息していない小笠原諸島では、セイヨウミツバチが野生化して問題になっている)。